再仕込み醤油は、最初に2年熟成の天然醸造醤油を造り、その醤油を仕込み水がわりに使って、再度麹を加えて1年発酵熟成させて造った醤油です。通常の醤油と比べて、2倍の大豆・小麦（麹）と手間、1.5倍の年月をかけて、素材の旨味と甘みが凝縮した3年以上熟成させ造り上げた最高に贅沢なお醤油です。素材と時が醸し出す、とろっと深い味わいをご堪能ください。

原料には大豆は福岡県産フクユタカと、農薬・化学肥料不使用の熊本県産のフクユタカ、小麦は農薬・化学肥料不使用の熊本県産チクゴイズミを使用しています。濃厚なお醤油なので、醤油の絡みにくい脂ののった魚や、マグロなどの赤身や脂の乗った魚の刺身醤油に。濃厚なのでソースがわりにもオススメです。

天然素材シリーズでは地産地消と広い視野での原料の吟味を徹底して心掛けています。契約前から農場を拝見して直接話を伺ったり、収穫した原料で醤油を試作してみたりしながら、年単位の時間をかけてお互いを知ることからスタートさせます。現在では数戸の農家さんと良好な関係が築けており、九州産の素晴らしい原料を提供頂いています。

収穫した大豆の洗浄や蒸煮、麹の種付け、製麹（せいぎく：室（むろ）と呼ばれる製麹室の中で麹菌を育て、麹をつくる作業）など、すべての工程を緻密に管理しています。製麹（せいぎく）の温度調整などは機械で行うようになっとはいえ、菌という「生物」を相手にするものですから、微妙な調整が不可欠。人の手による自家製の醤油用麹づくりは、創業当初から伝統を受け継ぎ欠かさず行っております。

金芳醤油が創業時から守り続けているのは、長期熟成によって原料本来の天然の旨味と豊かな香りを引き出す「天然醸造」という醤油づくりです。人工的に熟成を早める速醸法による熟成期間は6～10ヵ月程度ですが、金芳醤油でのそれは2年にも及びます。大量生産が出来ない、また時間の掛かる熟成方法ですが、四季の移り変わりに任せてじっくり熟成させる長期熟成によって、天然の旨味と豊かな香りを引き出すことができます。