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金芳醤油釀造元 (福岡県飯塚市)

金芳醤油釀造元

大正時代から変わらない伝統の技と味を守り続けている金芳醬油釀造元。将来の4代目である専務の奥田桂三さんは、独自の視点から新たな取り組みにもチャレンジしています。抱いている想いなどについて、お話を伺いました。

生産者プロフィール
社 名 金芳醬油釀造元
代 表 奥田桂三
創 業 大正時代初期
所在地 〒820-1114
福岡県飯塚市口原765-7
公式HP https://kaneyoshi.co/
奥田芳博 さん
奥田芳博 さん
生産者プロフィール
社 名 金芳醬油釀造元
代 表 奥田桂三
創 業 大正時代初期
所在地 〒820-1114
福岡県飯塚市口原765-7
公式HP https://kaneyoshi.co/
持続可能な醤油づくりを実践するために
──まずは会社について教えてください。
──まずは会社について教えてください。
当社は、昭和の中頃まで炭鉱の町として栄えた飯塚市で、100年以上にわたって醤油づくりを続けている醸造元です。創業年ははっきりと分かっていないのですが、資料によると大正初期に高祖父が始めた乾物屋がベースとなっており、私が4代目に当たります。創業当時から守り続けているのは、四季の移り変わりに任せてじっくりと熟成させる「天然醸造」です。人工的に熟成を早める「速醸法」を取り入れた大手のような大量生産はできませんが、環境に負荷をかけない、やさしい醤油づくりを実践できることに誇りを感じています。
──原料にもこだわっていると伺っています。
──原料にもこだわっていると伺っています。
地産地消を心がけ、無農薬で栽培された九州産の丸大豆や小麦を使用しています。ではなぜ地産地消なのか、なぜ無農薬なのかといえば、私の中に強い想いがありましてね。私は大学卒業後の数年間を沖縄のヤンバルで過ごし、福岡に帰郷してからも、農薬や化学肥料を使用しない自然農法に挑戦したりしてきました。そういった経験から、持続可能な暮らしや食の大切さを肌で実感したんです。だからこそ、家業を継ぐ決心をした際に「より持続可能な醤油づくりを実践したい」という想いを父と共有し、それがひいては、地産地消や無農薬へのこだわりにつながりました。
──農家さんとの関係づくりも重要ですね。
──農家さんとの関係づくりも重要ですね。
おっしゃる通りです。無農薬栽培を実践している農家さんとの契約にあたっては、信頼関係の上に成り立つ「持続可能なビジネス」が実現できるよう心がけています。そのために必要なのは、何よりも「お互いを知る」ことです。そこで、契約前から農場を拝見して直接お話を伺ったり、収穫した原料で醤油を試作してみたりしながら、年単位の時間をかけて相手を知り、自分のことも知っていただけるよう努めました。おかげで、現在では数戸の農家さんと良好な関係が築けており、素晴らしい原料をご提供いただいています。
こだわりの醤油は非常に繊細な芸術作品
──醤油づくりのこだわりも教えてください。
──醤油づくりのこだわりも教えてください。
収穫した大豆の洗浄や蒸煮、麹の種付け、製麹(せいぎく:室(むろ)と呼ばれる製麹室の中で麹菌を育て、麹をつくる作業)など、すべての工程を緻密に管理しています。製麹(せいぎく)の温度調整などは機械で行うようになったとはいえ、菌という「生物」を相手にするものですから、微妙な調整が不可欠。菌たちが気持ちよく元気に育てるかどうかで判断します。加えて、先ほども申し上げた天然醸造も大きなこだわりです。速醸法による熟成期間は6~10ヵ月程度ですが、当社のそれは2年にもおよびます。長期熟成によって天然の旨味と豊かな香りを引き出すんです。
──非常に長期間熟成させるのですね。
──非常に長期間熟成させるのですね。
醤油は、お酒のようなものです。熟成期間が短かいものでも華やかな香りを楽しむことができ、さらに熟成期間を長くすればワインやブランデーのような深みのある、まろやかな味わいも楽しむことができるようになります。そういった意味では非常に繊細な「芸術作品」なんです。私どもはこの芸術作品を、もっと多くの方に知っていただきたい。日本は人口減少時代に突入し、国内の消費量は減少の一途をたどっています。醤油も例外ではありませんが、今後は海外進出なども視野に入れながら、100年以上守り続けてきた伝統の技と味を伝えていきたいと思います。

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