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株式会社ここく 宮崎県宮崎市

株式会社ここく

ウェブデザイナーから農家へと転身した加藤潤一さんが運営する「ここく」では、宮崎県の在来種である大豆や麦の栽培、味噌づくりなどを行っています。就農のきっかけや現在取り組んでいることなどについて、お話を伺いました。

生産者プロフィール
社 名 株式会社ここく
代 表 加藤潤一
創 業 2013年
所在地 〒889-1604宮崎県宮崎市清武町船引3996-1
公式HP https://cococu.jp/
加藤潤一 さん
加藤潤一 さん
生産者プロフィール
社 名 株式会社ここく
代 表 加藤潤一
創 業 2013年
所在地 〒889-1604宮崎県宮崎市清武町船引3996-1
公式HP https://cococu.jp/
食の「ストーリー」を伝えたい
──就農のきっかけから教えてください。
──就農のきっかけから教えてください。
就農する以前は、横浜でウェブデザイナーをしていました。ウェブの世界には手で触れられるものがなく、お客様の顔も見えません。私はいつからか、実態のないデータやアクセス数を追う日々に虚無感を抱くようになりました。そんな時、食に関する本と出会いまして、生まれて初めて「食べ物の向こう側」にある人や景色を顧みることができ、自分にはない豊かさを感じたんです。その後、息子の病気や東日本大震災などの出来事が重なり、「自分の手で食べ物をつくってみたい」という想いがより大きくなって。2011年に妻の地元である宮崎に移住し、農業を始めました。
──在来種の栽培をされているそうですね。
──在来種の栽培をされているそうですね。
私は、食が抱える課題の1つに「物質主義」があると思っています。食べ物の価格や見た目、含まれる栄養素などのスペックしか見ない人があまりに多いのです。私が目指したのは、そういったスペックではなく、目に見えない「お話(ストーリー)」を伝えること。農家が抱く想いなど、食べ物の向こう側にあるストーリーを知る機会が増えれば、食を取り巻く環境は大きく変わるのではないか。そう考えたんです。そこで私は、この地で長く継がれ、多くのストーリーがある宮崎県の在来種に着目。自然栽培で育てた在来種の大豆と麦を使用し、味噌づくりを行っています。
──在来種の栽培は苦労も大きいのでは?
──在来種の栽培は苦労も大きいのでは?
そうですね。在来種の大豆は一般的なそれと比較して豆の粒が小さく、粒の数は同じでも収量は半分ほどになってしまいます。また、倒れやすいという欠点もあります。無農薬・無肥料の自然栽培で在来種を育てるのは試行錯誤の連続で、就農から10年経った今でも正解は見つけられていません。しかし収量などは劣っていても単純に「おいしい」ですし、食材や農家にまつわるストーリーもたくさんありますから、それを食べていただきたいですね。「ものを創造して届ける」という点で農業とデザインは共通すると思っているので、ある意味これは、私の得意分野なんです。
個と個をつなげ、濃くしていく
──味噌づくりのこだわりも教えてください。
──味噌づくりのこだわりも教えてください。
大豆や麦のこだわりは先ほどお話しした通りですが、他にも、味噌づくりに欠かせない「塩」は日向灘沖の黒潮を2日間たいたミネラルバランスに優れたものを使用しています。実は、戦後に開発された「食塩」は効率よく塩化ナトリウムだけを抽出したもので、そればかり摂取すると血中のミネラルバランスが崩れてしまいます。しかし、沖合の潮は血液や体液のミネラルバランスと非常によく似ており、体にすっと馴染むもの。そのおいしさや優しさは、ストーリーを伝えなくても体で理解できるものなので、ぜひ、大手の量産品との違いを味わっていただきたいです。
──今後の抱負を教えてください。
──今後の抱負を教えてください。
現在、当社では発酵アイスをはじめとしたお菓子や惣菜づくりに向けたチャレンジを始めており、今後は、農業用の倉庫を活用した宿泊業や観光業も手がけてみたいと考えています。話は変わりますが、「ここく」という社名は「個」と「個」をつなげ、「濃く」していきたいという想いから名づけたものです。在来種を提供してくれた方、農法を教えてくださった方、そしてお客様、多くの皆さんの力によって当社は成長を続けることができています。今後もこの想いを大切に、みんなが手を取り合うことで宮崎の「食づくり」がずっと続くような活動を心がけていきたいです。

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