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株式会社庄分酢 (福岡県大川市)

株式会社庄分酢

日本の伝統的な製法である「静置発酵(せいちはっこう)法」による酢づくりを300年以上前から続けている株式会社庄分酢。15代目の高橋清太朗さんに、会社の概要や製法へのこだわり、お客様に届けたい想いなど伺いました。

生産者プロフィール
社 名 株式会社庄分酢
代 表 高橋清太朗
創 業 1711年
所在地 〒831-0004
福岡県大川市榎津
公式HP https://shoubun.jp/
高橋清太朗 さん
高橋清太朗 さん
生産者プロフィール
社 名 株式会社庄分酢
代 表 高橋清太朗
創 業 1711年
所在地 〒831-0004
福岡県大川市榎津
公式HP https://shoubun.jp/
大量生産・大量消費の対極であり続けたい
──会社の概要を教えてください。
──会社の概要を教えてください。
当社は江戸時代中期から300年以上にわたり、大川市で酢の醸造業を営んできました。酢は微生物によってつくられる発酵食品であり、麹菌や酵母菌、酢酸菌の働きが必要であることは昔も今も変わりません。しかし戦後になると大手メーカーを中心に、原料を24時間程度で発酵させる「速醸法」が定着しましてね。現在はそれが主流になりながらも、当社は日本の伝統である「静置発酵法」による酢づくりを頑なに守り続けています。静置発酵法とは原料を2~3ヵ月ほどかけてゆっくりと発酵させる製法で、速醸酢と比較して、非常にまろやかな酸味になるのが特徴です。
──静置発酵は、手間もかかるのでは?
──静置発酵は、手間もかかるのでは?
菌は生き物ですから、上質な酢をつくるためには人による「お世話」が不可欠です。私どもの世界では、そのお世話を「手入れ」と呼んでおり、熟練の職人たちが発酵中のかめを覗いては、見た目や匂いで菌膜の状態を見極め、質の悪い部分を除去するなどの手入れを行っています。この職人技は300年にわたって受け継がれてきた財産であり、決して捨ててはならないものです。手間もコストもかかり、大量生産もできませんが、私どもは「急いで多くつくればいい」とは決して思っておらず、むしろ、その対極でいることに誇りを持っています。
──原料にもこだわっていると伺っています。
──原料にもこだわっていると伺っています。
酢の原料は米、水、麹の3つ。至ってシンプルですから、原料の良し悪しが酢の味となって表れます。そういった考えもあって、福岡や熊本などの農家さんから有機米を仕入れているんです。お付き合いをする上で大切にしているのは「互いに顔の見える関係」を構築すること。そのため、時には農家さんに出向いて農法を拝見したり、当社の酢蔵に農家さんをお招きして酢づくりの現場をご覧いただいたりしています。若い社員は、稲刈りを手伝うこともあるんですよ。当社の上質な酢は農家さんあってこそ。その想いを忘れずに日々の作業に取り組んでいきたいですね。
上質な酢を通じて、酢の文化を守りたい
──レストランも運営されているそうですね。
──レストランも運営されているそうですね。
蔵元である当社が、ビネガーレストラン『時季(とき)のくら』をはじめとする飲食店の運営を始めたきっかけには、「もっと酢の使い方や食べ方を知ってほしい」という想いがありました。というのも、酢は5大調味料の1つであるにも関わらず活用する家庭が減少しつつあるんです。その原因には、ツンとくる酸味がきつい安価な速醸酢の台頭もあると思っていて。ですから、上質な酢を使った料理を通じて酢のおいしさを再認識していただき、ひいては酢の文化を守ることにつなげていきたいと考えたんです。同様の想いから、福岡市内でショップも展開しています。
──最後に、メッセージをお願いします。
──最後に、メッセージをお願いします。
酢の文化を守るには、先ほど申し上げた飲食店の運営などを通じて酢のおいしさを実感していただくことに加え、私どもが伝統の製法を続けている理由など、表には出てこない「ストーリー」を知っていただくことが必要だと思っています。そこでぜひ活用したいのが、酢蔵の見学です。酢蔵特有の雰囲気や香りを体感し、私どもの想いを知っていただければ、より多くの方に、酢をもっと身近に感じていただけるはず。現在展開しているリアルでの酢蔵見学以外に、今後はWebサイトの活用などにも力を入れていきたいと思っておりますので、ご期待いただけると幸いです。

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